子どもを支える活動が評価される社会を目指して

5月5日に「+Action for Children」を立ち上げたものの、HPの充実など、なかなか十分に果たせていません。
いったい、何をしたいの?という疑問をお持ちの方も少なくないと思います。

何をしたいの?への答えは、色んなこと!です。
なにせ私は根っからの欲張りで、関心があることにあれやこれや首を突っ込みたいのです。

といっても、実際にできることはそんなに多くはありません。
やれることをやれる範囲で実行するしかないですよね。
こういったことをやりたい、という具体的な企画は既にいくつかあるのですが、今月は組織の整備に力を注がねばいけないので、具体化は次月に持越しです(ホント、組織として未整備なことが多すぎるので)。

なので、具体的にこれをやる!ということを今回のブログ記事では書けないのですが、壮大な話かもしれませんけど、そもそもこの組織を立ち上げる大きな動機のひとつをご紹介します。

それは、日本を「子どもを支える活動が評価される社会」にしたい、ということです。
いやぁ、漠然としているでしょう?
でかい絵でしょう?

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私は「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の事務局長として、2007年より活動してきています。
現在も子どもたちを細菌性髄膜炎から守ってくれるヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの早期定期接種化を求め、活動しています。
同時に、同じく細菌性髄膜炎に罹患した当事者相互の交流や支え合いといった活動も行っています。

具体的には、署名活動や議員要請、各種啓発イベントや関連学会への参加、講習会やセミナー・シンポジウムでの講演、街頭宣伝活動、メディアへの寄稿、当事者のつどいの開催等などを行ってきました。
時にはメディアの取材に対応し、活動や意見などを紹介してもらったりもしています。
これらの活動は原則ボランティアで、自分の時間を使って行っています。

「原則ボランティア」、これは子どもたちを支える活動の多くに共通することだと思っています。
子どもたちのことに限らず、多くの患者会活動などは同様ですよね。
私は、この「原則ボランティア」そものもは決して悪いことでは無い、と思っています。
ただ、この「原則ボランティア」ゆえの限界も感じています。

「原則ボランティア」の活動に参加してきて感じる限界のひとつは、「参加できる人が限られてしまう」、ということです。
先ほど、「自分の時間を使って」と書きましたが、この制限が、多くの方々が「参加したいけど参加できない」ハードルになっています。

私自身は、現在の職場(医療関係の団体)の理解を得て、子どもたちを支える活動も業務の一部に組み込んでいただき(もちろん、組織的に経験や情報などをフィードバックすることになりますが)、そのお陰で就業時間に当たる日中でも活動の時間を割くことがある程度は可能な状況にあります。
そのため、厚生労働省の部会の傍聴に足を運んだり、日中に開かれるセミナーを聴講したりすることが可能になったりしています。
でも、これってすごくイレギュラーで恵まれた環境なんですよね。

私の活動に大きな影響を与えたのが、「ムコネット Twinkle Days」の中井麻里さんとそのご家族なんですが、中井さんご家族を取り上げたドキュメンタリー番組で、アメリカの治験に参加するために職場に休職を申し出る際に、クビになることも覚悟した、というお話をされていました(実際には快く休職を認めていただけたとのことです)。
私自身も、中井さん程ではないにせよ、子どもの病気等で有給をとらなければならない状況に直面したことも何度かあり、残念ながら不快感をあらわにした対応をされたことも過去にはありました(まあ、職場からの信頼が無かったといえばそれまでですが)。

例に出した事例はボランティア活動とはちょっと違う話なのかもしれませんが、子どものために時間を割くことが、職を失ったり評価を下げたりすることを覚悟しなければならない状況があるということなのだと思います。
このような状況がある限り、「原則ボランティア」の活動に多くの方が参加することはなかなか難しいだろうなと。
とりわけ子どもを支える活動では、当事者に近い保護者の方々は20代から40代の、職場では若手から中堅どころという層になりますから、上記のリスクを抱えるのはとてもシビアな年代です。
故に、気持ちはあっても参加しづらい、ということになってしまいます。

私は、「+Action for Children」の活動を通じ、多くの方に子どもたちが直面する様々な困難な状況があることを知っていただき、どうしたら改善できるのかをともに考え、そして改善に向けてともに行動していきたいと考えています。
そして活動には、多くの皆さんを巻き込んでいきたいと目論んでいます。

例えば、企業の方に、職員の研修や業務の一環として、子どもたちを支える活動に参加していただくこと。
子どもたちを支える活動に触れ、参加することで、得られるものって少なくないと思うんです。
そしてその経験は、直接的な企業活動には結びつかなくても、子育て中の方の立場を理解したり気持ちを察したり、ということに繋がるかもしれません。
もちろん、そこで得た新たな視点が企業活動やサービスに活かせるケースもあるかもしれません。
そして、そういった活動が、職を失ったり評価を下げたりするリスクとなるのではなく、得られるものを評価し、ベネフィットをもたらすものになって欲しいのです。

多くの大人が、子どもたちを支える活動の経験を有する社会になれば、子どもを支えるためのボランティアが、強い思いと恵まれた環境を持つ人間だけが参加する特別なものではなくなってくれるんじゃないか、そんなことを期待しています。
困難に直面した当事者やそれに近い人たちだけが参加するのではなく、また、特別な環境に身をおいた人間だけが参加するのでもなく、次世代に社会というバトンをつなぐ担い手として、多くの方が子どもたちを支える活動に参加し、子どもたちを支えるという視点を持てる世の中にしたい、そんな思いから「+Action for Children」を立ち上げました。
なので、特定の疾病等に特化した患者団体ではなく、「子ども」という括りで活動を展開する組織にしました。

「+Action」、というネーミングは、文字通り「行動する」ことに力点をおいたものです。
多くの方は、知り、考え、というところまでは進めるけれども、なかなか時間を割いて行動するまでの環境を得ることができていない、ならば、その環境を変えていきたい、という思いです。
誰もが気軽にActionを起こせる、その手伝いをできればと。

と、夢は結構、大風呂敷広げちゃっていますが、なんせ代表が私ですから、大したことはできません。
小さなことからこつこつと、やるしかないですよね。
でも、この壮大な夢を実現するため、多くの人を巻き込んでいくつもりでいます。
今後、小さな活動から展開していくと思いますが、興味がある方、一緒に社会変革という大風呂敷を広げてみませんか。
賛同いただける方、ご支援・ご協力いただける方からの連絡をお待ちしております。



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ムコネット Twinkle Days「ひまわりプロジェクト2011」を応援します

子どもたちを支える活動の支援、第一弾として、
中井麻里さんたちが運営されている、「ムコネット Twinkle Days」の「ひまわりプロジェクト2011」を応援します。
http://blog.muconet-t.jp/?eid=947705

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ムコネット Twinkle Days」は、希少難病の支援等を中心に活動されていて、ドラッグラグの解消やタンデムマススクリーニングの普及等を訴えられています。

この「ひまわりプロジェクト」は、
「ムコ多糖症と闘い一生懸命生きてきた聖也くんと一生懸命生きている耀くんのいのちのこと、
ドラッグラグ問題(海外で使用されている新薬が日本で承認されるまでの時間差)のこと、
新しい新生児マススクリーニング(生まれたばかりの赤ちゃんを検査するシステム)や予防接種、病気の早期発見は、子どもたちの笑顔を守ること
を伝え、日本中に『ひまわりの笑顔』を届けたい、と願っています。」
との願いが込められたプロジェクトで、

「セイヤとヨウの命のひまわり」と名付けられたひまわり、「毎年ご家族が聖也くんの花壇で咲かせているひまわりから採れた大切な種」から咲いたひまわりから受け継いだ種をバトンし、バトンとともに願いもバトンしていただくというものです。

2009年から始まったこのプロジェクト、高畑も昨年参加したのですが、本当に残念ながら、花開いたのもつかの間、虫に食べられてしまいました(>_<)
今年も新たに種をバトンしていただき、今度こそは大輪の花を咲かせ、ご近所の皆さんにもごらんいただきたいと考えています。

多くの方にこのプロジェクトに参加していただき、笑顔のようなひまわりとともに、メッセージをバトンしていただけたら幸いです。
多くの方にメッセージを知ってもらうこと、そしてそのメッセージをバトンする「+Action」、ぜひ、チャレンジしてください。

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PhRMAシンポジウム「日本の新しいワクチン政策の創出 近年の進展と世界のベストプラクティス」

5月17日、ザ・キャピトルホテル東急で、PhRMA(米国研究製薬工業協会)主催のシンポジウム「日本の新しいワクチン政策の創出 近年の進展と世界のベストプラクティス」が開かれました。

シンポジストは登壇順に、
スタンレー・A・プロトキン博士(ペンシルバニア大学名誉教授、ジョンズ・ホプキンズ大学非常勤講師)
デービッド・ソールスベリー教授(英国保健省予防接種部長)
中野恵氏(厚生労働省健康局 予防接種制度改革推進室次長)
岡部信彦博士(国立感染症研究所感染症情報センター センター長)
そして、
高畑紀一(私)、
でした。

講演内容は、

プロトキン博士が「米国ではどのように国民の予防接種を行っているか」と題し、米国の予防接種における政策決定のプロセスと、その中で重要な役割を果たすACIPの解説、推奨している予防接種の内容(接種時期、接種率等)のデータに基づく解説、接種に係る資金調達の状況、ワクチンの安全性評価について話されました。

ソールスベリー教授は、「The UK immunisation programme and the introduction of new vaccines」と題し、英国の予防接種システムの紹介と、意思決定における「JCVI(joint Committee on Vaccination and Immunisation)」の役割や構成、運営内容などを解説され、その上で、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、HPVワクチンの導入とその経過・現状などを紹介されました。

中野氏は「予防接種政策の現状と今後」と題し、予防接種法の解説と改正の歴史、予防接種制度改革の現状とあゆみ、3ワクチンの費用助成の状況、ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの接種一時見合わせとその再開に係る解説、予防接種部会の議論の現状と検討課題についてお話されました。

岡部博士は「我が国の予防接種に関する今後の展望-Hib,PCV7ワクチンの一時中止から再開へ-」と題し、我が国の予防接種制度と予防接種の現状、予防接種部会を中心とした今後議論が必要となる課題を解説し、Hib,PCV7ワクチンの一時中止から再開に至る経過と検討された内容を報告、それらから導き出される課題を提起されました。

高畑(私)からは、「我が国のワクチン政策への認識」と題し、我が国がワクチン後進国となった理由として、接種を受ける側の無関心・無自覚が行政や政治の不作為を生み出しているとの考えを述べさせていただき、一人の保護者としての自らの反省をもとに、接種を受ける側の関心を高め自覚を持つためにも啓発等の重要性を述べました。

講演後はパネルディスカッションが行われ、モデレータの宮田満氏(日経BP社 医療局主任編集委員)のが様々な興味深い発言を引き出してくれました。

米国、英国とも、我が国よりも充実した予防接種が行われており、意思決定の組織・プロセスも整備されています。
しかし、両国ともその背景にある歴史やポリシーは異なっており、法体系や財源、国民への啓発アプローチ等、全くといっていいほど別物です。
双方の現状において優劣の比較は成り立たず、それぞれの歴史や文化、国民性によりベストマッチな内容は異なるのだと改めて実感しました。

日米英の予防接種施策を司るトップの立場の専門家が集ったシンポジウムに、私のような「素人」の「一保護者」が登壇させていただけたことが、とても画期的です。
米国のACIP、英国のJCVIともに、捕らえ方の差こそあれ、接種を受ける立場の代表が参加しています。他方、我が国では「接種を受ける立場の代表」が政策決定に参加することはほとんど無く、例えば予防接種部会では専門家や接種をする側(医師・行政)、法律家、ジャーナリストの委員はいますが、接種を受ける側の素人はいません。
予防接種制度は誰もが当事者となる非常に大きな施策であり、そのステークホルダーとして最もボリュームを持つのが、「接種を受ける立場」です。
この「接種を受ける立場」の素人が、このような場に参加できるようになりつつある現状が、素直に嬉しかったです。

また、最初の登壇者であるプロトキン博士が、講演の冒頭に、日本語で東日本大震災で被災された方々へのお悔やみとお見舞いを述べられ、復興へのメッセージを寄せてくださいました。
事前の打ち合わせでも、そのようなスピーチを用意されていることをお話されていなかったので、私はとても驚き、そしてとてもありがたい気持ちでいっぱいでした。
さらに、故・神谷齊先生への哀悼の意を表され、神谷先生を偲ぶお気持ちを話されました。
神谷先生のご葬儀でも、プロトキン博士のメッセージが紹介されていたのですが、こののスピーチも事前には知らされていないサプライズであり、プロトキン博士の神谷先生に対する想いがあふれていて、思わず目頭が熱くなりました。

会場の関係で最後は若干、ばたばたした感じになりましたが、とても有意義で充実したシンポジウムだったと思います。

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5月15日、「新米ママのための予防接種セミナー」

昨日(5月15日)、品川駅近くの品川フロントビルで「新米ママのための予防接種セミナー」が開かれました。
「たまごくらぶ」「ひよこくらぶ」等の「ベネッセ」と、「サノフィパスツール」が開いたものです。

私もスピーカーの一人として参加し、息子がワクチンで防ぐことのできる疾病(VPD=Vaccine Preventable Diseases)に罹った経験を有する保護者として、予防接種を受ける側として予防接種・ワクチンにどのように向き合っていくのかということをお話しました。
と書くと大層なことを話したように見えますが、内容は私自身の失敗談をお伝えして、「こんな情けない保護者にはならないでね」とお願いしたようなものです。

当日は、薗部友良先生(日赤医療センター小児科顧問)のご講演がメインです。

■VPDを知って子どもを守ろう。の会(薗部先生が代表を務められています)
http://www.know-vpd.jp/index.php

薗部先生のお話はこれまでにも何度も伺っているのですが、常に内容がバージョンアップされていて、聞くたびに新たなことを学ぶことができます。
今回も、自分の出番が控えていることを忘れて、先生の話を聞くことに没頭してしまいました。
内容としてはVPDの怖さや予防接種・ワクチンの効果といったお話から、予防接種の副反応のこと(接種後の健康被害とイコールでは無いんだよ、といことも)まで、データを示しながら丁寧に解説されています。
結論だけではなく根拠を示してくださるのですが、その伝え方が本当に巧くて、保護者にとってとてもわかりやすいのが特徴です。
小児科医の先生方がお金を払って聞くようなお話を無料で聞けるのですから、何とまぁ太っ腹なセミナー!と。

また、質疑応答とその後のティーパーティ(紅茶・コーヒー、フルーツタルトが振舞われました)では、細部千晴先生(細部小児科クリニック)、佐山圭子先生(まつしま病院小児科・『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会)と、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会事務局の吉川恵子さんが加わり、参加された保護者の皆さんからの質問に答えてくださいました。

■細部小児科クリニック
http://www.hosobe-kodomo.com/index.html
■『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会
http://shirouiryo.com/index.html

当日は多くのパパ・ママが参加されたのですが、関心は予防接種だけにとどまりません。
自分自身もそうでしたが、子どもの医療全般はもちろん、育児全般に疑問や不安は付き物です。
細部先生、佐山先生、吉川さんは子育ての先輩でもありますし、専門家の視点からだけではなく、子育て経験を通じてのお話も伺えるため、とても頼りがいのあるメンバーです。
保護者が小児科を受診するときは、その多くは子どもが何らかの体調不良を訴えている場合で、受診時にはその主訴以外の事柄について小児科医に質問したりすることがなかなか難しかったりします。
発熱で受診しているときに、離乳食のこと、夜泣きのこと、母乳&ミルクのこと等、尋ねても良いのかな?と遠慮してしまう気持ちはわかりますし、ましてや医療とは直接関係の無いことなど、尋ねにくい面があります。
もちろん、ほとんどの小児科の先生方はそのようなことを受診時に尋ねたからといって怒ったり気分を害したりなんてことは無いのでしょうが、やはり気が引けます。
今回のイベントでは、普段、診察室では遠慮してしまって口にできなかったようなことも尋ねることができましたし、仕事で忙しくてなかなか子どもの受診に付き添えないパパたちも、小児科医に色々なことを尋ねることができました。

初めての試みとのことで、質疑の時間が十分に取れなかったのかも知れないなどの反省点はありますが、とても有意義なセミナーだったと思います。

第2回も予定されているので、ご興味をお持ちの方は、ぜひ、ベネッセの「ウイメンズパーク(http://women.benesse.ne.jp/)」をチェックしてみてください。
近々、案内が告示されると思います。

テーマ : 子育て
ジャンル : 育児

「+Action for Children」をよろしくお願いいたします。

2011年5月5日、任意団体「+Action for Children」を発足しました。

「子ども視点」を社会に浸透させるために、子どもたちのことを「知り」、「考え」、そして子どもたちのために「行動する(+Action)」ことを支援する活動を展開していきます。

まずは「知る」ことの機会として啓発活動からはじめていきます。
また、既に子どもたちを支える活動を展開されている方々を、微力ながら支援していきたいと考えています。

まだまだ拙い組織ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
プロフィール

+afc

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